夢判断38「少年の私と立派な男性」

  
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少年の私と立派な男性



ばいおん様
35歳 女性 前職デザイン関係
タイトル/「少年の私と立派な男性」

【 夢の内容 】
夢の中で私は少年になっている。
少年の私と立派な男性
目の前に40代くらいの立派な男性がいる。
二人で大きなソファに向かい合わせでゆったり座っている。
揃いのパジャマを着ている。
彼は少年の私を恋愛対象として愛してるようだ。
それが伝わり、暖かく満たされた気持ちになる。
しかし不思議なことにこの世界には何か理があり、私達は誰かの意思で同じ顔にさせられるようだ…。
向かい合ってる彼が言う
「ほら、僕のこの頬の傷跡も君にも移っている」
そこで夢が終わる。


登場人物二人の他に目に見えない神様のような存在がいることが気になりました。
解釈はしていません。

鈴木めいや

ばいおん様、ご依頼を頂きましてありがとうございます。
鈴木めいやです。
お会計の確認が済みましたので、今回、送って頂きました「少年の私と立派な男性」の夢解釈をはじめたいと思います。

まず、この夢は無料掲示板でも説明させて頂きましたが、まるでメルヘン(ドイツの昔話)のような情緒的な空気感を持っており、このことは、この夢があなたの個人的な心の層に留まらず、より深い普遍的な心の層から生じていることを意味していると考えられます。

そして基本的に、心理学的に夢を解釈するためには、夢にあらわれた心像を思い浮かべたときに、頭に浮かんでくる連想を広げる作業をする必要があります。

このような心の深い側面から生じていると考えられる夢に関しては、連想を広げることは難しいかも知れませんが、より詳しく解釈するために、少し質問させて頂いてもよろしいでしょうか?

ばいおん様

早速の夢解釈ありがとうございます。
「少年の私と立派な男性」でお願いしている、ばいおん です。
ドイツの昔話のようなということで、童話には明るくないのですが、私個人を越えて深いところに繋がっていると思うと、よりワクワクしますね。
それでは、以下、頂いた質問に答えさせて頂きます。

鈴木めいや

質問1)
漠然とした印象で結構ですが、夢に出てきた40代の男性を思い浮かべたときに、「立派」の他には、どのようなことが思い浮かぶでしょうか?

ばいおん様

とても穏やかなだけど、内面は情熱的で力強く、性的な魅力を感じる。
でも一つ気になるのは、内容にも書いたようにこの世界にはこの立派な男性も従うざる得ない存在がいて、その存在の意向には無批判であるということです。
だから、少し楽観的で疑うことを知らないところがあるのかなとも思えますし、逆に全てを知って受け入れているようにも思えます。

鈴木めいや

質問2)
具体的な思い出でも漠然とした印象でも結構ですが、ソファーを思い浮かべたときに、どのようなことが頭に浮かぶでしょうか?
ソファーと言えば?なんでしょうか?

ばいおん様

寛ぎや、余裕。急がず、時間を楽しむ感じ。

鈴木めいや

質問4)
今回の問診チェックでは、
「もしも大きな規模で数ヶ月の間、キャンプ生活をすることになった場合、あなたは、どの「係り」が一番に合っていると思いますか?以下のa. 〜d. の4つに、順番を付けてください。(何をしたいのかではなく、どの係りなら自分らしくいられるかです)
c. 赤ちゃんや子どもの世話や、初対面の仲間の紹介、人間関係の問題点の解決役など
答え: c.d.a.b
とお答え頂いており、また
「以下の2つのうち、あなたはどちらかの仕事を選ぶとしたら、どちらの仕事のほうが、より自分らしくいられますか?
a. 子どもや傷病者、老人の世話などをする仕事
b. 狩り漁、大工などの室外での仕事
答え: b
ともお答え頂いております。
これは、子どもは好きだけど、室外での仕事のほうが自分らしくいられる、ということで間違いないでしょうか?

ばいおん様

子供は実は得意ではないのですが、初対面でのコミュニケーションがとても好きなのと、体力があり身体を動かしながら考える業務など活性化し生き生きするので選びました。

鈴木めいや

質問5)
幼い頃から現在までの、実際の父親との関係はどのようなものでしょうか?
また、男性の兄弟はおりますでしょうか?

ばいおん様

父は尊敬していますが、あまり距離は近いほうではないと思います。お互い照れや遠慮があるように思います。兄が一人います。
以上になります。
どうぞよろしくお願いします。

鈴木めいや

ご回答を頂きましてありがとうございます。

この夢は、無料掲示板に記した通り、とても心の深い元型的な空気感を持っており、人種や時代に関係なく、すべての人に共通しているような普遍的な心の側面と関係していると思われます。

登場人物二人の他に目に見えない神様のような存在がいることが気になりました。

この世界にはこの立派な男性も従わざる得ない存在がいて〜

これは、心理学でいうセルフの元型と考えられます。
それは自然界の仕組みや心の秩序などを司っているようなイメージを伴い、今回の夢では具体的な心像としてではなく、感覚的に体感しているようです。

心理学の書物に書かれていますが、基本的に、無意識的な心の側面はすべて外界に投影されます。
そして無意識下のセルフと呼ばれているそのイメージは一般的に、キリスト教徒にとってのイエス様や、仏教徒にとってのお釈迦様に投げかけられているとされており、昔の日本人は天皇陛下に投影しやすかったようです。

普通、一般的な市民が見る夢はただの雑念としてその価値は軽視されやすい傾向があると言えますが、昔はどこの文化圏においても、村の長(おさ)や宗教従事者などの、人々から崇められているような立場にある人が見る夢には大きな価値がある、とされやすかったようです。

おそらく今回送って下さった夢に関して、このような夢をそんな立場の人が見た場合、「神の国のお告げ」として後世の人々に語られていたのかも知れませんね。

分析心理学では、神話や昔話など、作者が特定できないような古くから伝えられている物語の起源は、テレビドラマのように意図的に作られたものではなく、無意識の側面から夢や幻覚を通して自然発生的に生じてきたと考えられています。

そして今回送って頂いた「少年の私と立派な男性」の夢は、このときのばいおん様の意識の環境に対応していると言えそうです。

今回ご回答を頂きました問診チェックの結果では、やはりばいおん様は女性的な性格の傾向をお持ちかと思われます。

そして、デザイナーという前職も、基本的に女性的な心の働きを機能させることが多い職種と言えます。

また、

体力があり身体を動かしながら考える業務など活性化し生き生きするので選びました。

とお答え頂いている通り、男性的な傾向もお持ちではありますが、それが現在の私生活においてどの程度、生かされているかはまた別の問題となります。

今回、この夢を見ることによって、あなたの無意識はそのような意識の、少し欠けている側面を補い意識をバランスの良い状態にすることを試みたのではないかと思われます。

解釈/「私生活における女性的な性格の傾向を補った」ことをあらわした夢

はじめからこの夢を見ていくと、まず、自分(夢のなかの自我)が男性となっています。
この状態は、目の前にいる立派な男性や、そこに感じている神様のような存在に対応した結果、少年となっているのでしょう。

この夢に限らず、自分の姿が変わる夢は、自分に自身がない人に見られることもあるのですが、今回の場合は、自身がないというよりかは、このとき大きな存在を目の前にしているので、自分自身が少年という小さな存在になっている、ということかと思われます。

次に、
「目の前に40代くらいの立派な男性がいる。二人で大きなソファに向かい合わせでゆったり座っている。揃いのパジャマを着ている。」

とあります。
つまり自分が小さな少年となっているということは全く否定的なことではなく、それは大きなソファという寛ぎや余裕、時間を楽しめるような暖かく優しいものの上にあり、個室という外界の何らかの危険性からも守られています。

また、一般的に夢のなかのパジャマなどの洋服は、ペルソナの心像と言って、外界(対人関係や一般社会)に適応するために必要な表向きの傾向をあらわすことが多くあるとされています。

そして適応とは、外界に対してだけではなく、自分の内面に対しての適応もあります。
夢のなかでパジャマ姿であったのは、やはり、心の内側にある、とある側面に対してリラックスしているということや、心を許している状態にあるといった意味合いがあるのでしょう。

そんな心境のなか〜

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