心理学事典「女性性」
女性らしさ、あるいは女性的な特徴のすべての傾向やその要素のこと。
例えば、感情の豊かさ、他人との関係性、恵み深さ、優しさ、柔らかさ、身体性、包容力、受身の姿勢、自然性、無意識性などの心の働きのことです。
そして、もしも女性性が否定的にあらわれた場合は、陰湿さや虚栄心、捻くれた考えや嫉妬、束縛の気持ち、敏感な不機嫌さの原因となっている情動性などとなります。
一般的に、女性は心が成長していく過程で、この女性的な側面ばかりが発達しやすく、男性的な側面は無意識下に影を潜めがちになりやすい傾向にあります。
そのことから、おおまかな意味で、女性の無意識の全体のことを、「太古的な男性性」というニュアンスで考えることもあります。
例えば、人間と象徴という本から抜粋すると、「女性の無意識が人格化されたものとしての男性像、つまりアニムスは〜」というように。
また、心の全体的な傾向や要素はすべて、そのおよそ半分は女性性であり、それと反対の半分は男性性であるという考え方も出来るので、夢に現れた個々の全ての内容を、女性性か男性性かに区別して解釈することも可能です。
