心理学事典「アニムスanimus」

  
夢と解釈のサイトlogo

HOME > 夢と心理学 > 心理学辞典 > アニムス


心理学事典「アニムスanimus」


女性の夢に身近な男性や見知らぬ男性があらわれた場合、アニムスの元型がモチーフ(その心像を生み出した動機)となっていると考えられます。
また、アニムスの元型が表現されていると考えられているグリム童話に「つぐみの髯の王さま」などがあります。

わたし達はだれでも「男性的な性格の側面」と「女性的な性格の側面」の両方が育つ可能性を持って産まれてくると考えられますが、広く一般的に、女性は幼い頃から女の子らしい洋服を着せられたりして「女性的な性格の側面」ばかりが発達しやすい傾向があります。

その結果、多くの女性は日常生活の中で、男性的な側面はほとんど生かされることがなくなり、それは無意識下に陰を潜めることになります。
そんな女性の心の中の未発達な男性的な性格の側面(あるいは生まれつき本能的に持っている男性的要素)のことを、アニムスの元型と呼びます。

アニムスの心像とは、女性が無意識下に持っている未発達なすべての男性的な側面のことであり、男性のアニマの心像がエロティックなムードを含んでいることが多いのに比べ、女性のアニムスは理性的な意味合いが強いようです。
男性的な要素とは、知的な決断力や男らしい力、言葉や行為のことでありユング博士は「アニムスは諸権威の集合体のようなものである」と述べています。

男性のアニマと同様に、ほとんどの場合は女性は無意識下に男性的なこの要素が未発達なまま取り残されており、それは基本的に、夢の中では身近にいる男性や見知らぬ男性、男性の格闘家やスポーツ選手、権威を持つ政治家などによってあらわされます。
それは(例えば、ジャンヌダルクがアニムスの声に従って人々を導いたように)聖なる確信の声という形をとりがちですが、自我を死に誘うような否定的な側面も持っています。


【 元型:アニムスと関係があると思われる夢 】

○ 夢判断33 恐ろしい若い男性参考になる夢
○ 夢判断07 クローゼットとY,S君たち


睡眠時の「夢」のメカニズム